凱旋門賞2013結果～オルフェーヴルの敗因とトレヴの勝因。キズナ。道中の不利？

凱旋門賞2013～オルフェーヴルの敗因とトレヴの勝因。キズナ


▼未だかつて、日本馬が一度も勝ったことのない凱旋門賞。





2013年の凱旋門賞は、そんな世界最高峰のレースにおいて、一番人気・二番人気が日本馬という、史上最大のチャンスでした。



▼1番人気は現役最強馬オルフェーヴル。オッズはなんと、1倍台前後という圧倒的な人気でした。

オルフェーヴルは、2012年の凱旋門賞でも一瞬にして先頭に立ち、その後、右によれて惜しくも2着に負けました。




しかし今年は2012年よりも体調が良く、前哨戦のフォワ賞も、持ったままで楽勝。


そういった経緯もあって、圧倒的な一番人気に支持されました。結果的には、この
「圧倒的な一番人気」という支持が、他馬のマークを厳しくしてしまった部分もありますね。



▼オルフェーヴルは圧倒的な一番人気でしたが、2着。

勝負どころで前後左右を他の間に囲まれてしまい、かなり窮屈になってしまいました。

それでも直線を向いてから、馬群を割って伸びてはいるのですが、去年のような迫力は、全く感じませんでした。



▼勝ち馬のトレヴは、 3歳の女の子で、斤量が軽く、抜け出してからもしっかりと伸びていたので確かに強いのですが、オルフェーヴルも、もっと伸びるはずだった。


伸び切れなかった原因は、年齢的なものなのか、調教のパターンを変えたことが原因なのか、勝負どころでぶつけられて戦意喪失したのか、いろいろ推測できますが、とりあえずは完敗だったとしか言いようがありません。



▼やはり凱旋門賞は、３歳馬の斤量が軽く有利なので、古馬が勝つのは容易ではありません。

オルフェーヴルの次走は、有馬記念で引退ということになりそうです。ラストランを優勝で飾って、かっこよく引退してほしいものですね。



▼さて、一方で斤量が有利な３歳馬といえば、日本のダービー馬、キズナ。

キズナは、ご存知の通り最後方から進む「追い込み馬」です。日本の軽い芝だと、抜群の切れ味を誇るキズナですが、ロンシャンの深い芝は、私は明らかに不向きだと思っていました。


その辺は鞍上の武豊も、よくわかっているので、勝負どころでオルフェーヴルにかぶせるような形で「まくる競馬」を選択。

いい感じで進出したのですが、凱旋門賞を勝つには、あのような外をまくる競馬では多分無理。



▼凱旋門賞を勝つには、道中は内々でじーっと我慢して、直線を向いたら「ドン！」と加速する、という走り方が基本になります。


なので、日本の強い馬というのは、比較的、差し馬や追い込み馬が多いのですが、凱旋門賞を勝つには、先行してバテない、パワータイプが有利なのは間違いありません。



▼キズナの最後方から外をまくる競馬、というのは凱旋門賞には向かないスタイルですが、それでも世界最高峰のレースで4着までくる訳ですから、これから、オルフェーヴルの代わりに日本競馬を引っ張っていけるだけのポテンシャルがあるかもしれません。



▼トレヴの勝因は、もちろん3歳牝馬ということで斤量が、5キロ軽かったことと、そして馬場適性でしょうね。

トレヴには、ヨーロッパのあの重い芝がぴったり合っています。

日本馬は、能力で負けたのではなく、もし東京競馬場で戦えば、日本馬が勝つであろうと思われます。


あえて「アウェー」で戦おうとする日本馬の姿勢は、とても感動的で、いつの日か近い将来、必ず凱旋門賞を勝つ馬が出てくるに違いありません。


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