1番人気の単勝回収率と複勝率~1番人気から馬券を買うと負ける?勝てる?

1番人気の単勝回収率と複勝率

▼『1番人気は、データ的に不利ですか?』

というご質問をいただいたので、本日は、競馬の1番人気について書いてみたいと思います。

人気

▼私(ブエナ)の経験則で書けば、

「1番人気馬は、長期的には一番強い。長い目で見ると1番人気より強い馬は存在しない」

「ゆえに、1番人気絡みの馬券が、最も的中率が高い馬券となる」

「ただし、同じ1番人気でも、儲かる1番人気と儲からない1番人気がいる」

「ゆえに、いつも1番人気から流していては、確実に負けることになる」

(以上マツリダ予想より引用アリ)


ではこの件について、私なりに考察してみたいと思います。



▼競馬において、そのレースの中で常に中心となるのが、1番人気馬です。

競馬予想の基本は、1番人気馬の取捨から始まると言っても過言ではありません。



▼では、競馬の1番人気馬は、どれくらいの勝率で、複勝率はどれくらいなのか?

この辺は、初心者さん向けですが、データを見ていきましょう。
(データ範囲= 過去10年分 36,039レース分析)


1番人気の勝率と単勝回収率

勝率 32%
連対率 51%
3着内率 64%

単勝回収率 76%
複勝回収率 83%



はい。こんな感じ。

過去10年の1番人気、「36,000頭以上」のデータです。


データのフィルタリングを一切していないので、完全に控除率の範囲に収束されています。

ひたすら一番人気の単複を買っても、負け続けることがわかると思います。



▼ちなみに、競馬というのは不思議なもので、上述した「1番人気のデータ」は、長期的には常に一定の範囲に収束します。

つまり、「今年は1番人気より、2番人気の方が勝率が上だった」ということは、ないということ。

1番人気の勝率は、長期的には常に一定であり、変わりません。

私が思うに、競馬予想は、ここからスタートすると考えています。
(あくまで私ブエナの見解です)



▼さて、ひたすら一番人気の単複を買っても、負け続ける話に戻りましょう。

1番人気の単複で勝つには、何も考えずに買っていては無理。

なのでここから、

期待値の低い1番人気を削っていく作業

が必要になります。



▼この「削っていく作業」は、アイディア次第で無限にアプローチの仕方があります。

例えば一例ですが、


G1での1番人気。15番枠~18番枠は、単勝回収率が低い

という傾向にあります。

この条件下での1番人気

勝率 15%前後
単勝回収率 30%前後



この程度しかありません。



▼このように、 同じ1番人気でも、条件ごとにフィルタリングしていくことによって、

・儲かる1番人気

・儲からない1番人気


に分類できるわけです。



▼逆に、「ダートG1での1番人気」を見てみましょう。

勝率 54%前後
単勝回収率 130%前後


はい。

先程の、「外枠の1番人気」と全然違いますね。

同じ1番人気であっても、条件別にフィルタリングすることで、これほどまでに回収率に差が出るわけです。



▼もっと突っ込んで言えば、

芝G1で、15番枠より外の、1番人気馬

は、さらに期待値が低くなることがわかると思います。
(ダートを除外したため)



▼「1番人気から買うと勝てない!」と思っている人は多いのですが、このように考えてみれば、

「期待値の高い1番人気」が存在していることがわかると思います。

私ブエナは、その場合にのみ、1番人気から馬券勝負します。

(※本日は単複のデータを分析しましたが、「2連3連の軸」となると、また話が違ってくるので、それはまた別の記事で。)



▼さて、先ほども書いたとおり、1番人気には2つのタイプがあります。

・儲かる1番人気

・儲からない1番人気

ですね。


◆「儲かる1番人気がいるレース」では、素直にそこから馬券を構成していく。

◆「儲からない1番人気がいるレース」では、あえて大きく的中率が下がるのを覚悟の上で、その儲からない1番人気「以外の馬」で、馬券を構成する。


私ブエナが、1番人気を見て意識していることは、この2つです。



▼「儲からない1番人気がいるレース」

つまり、1番人気の期待値が低いレース。

この場合でも、1番人気が投票を集めるため、1番人気「以外の馬」の期待値が上昇する傾向にあります。


多くの競馬ファンが、「この1番人気は儲からない」ということを知らないため、オッズが歪むことになるわけです。

ちょっとややこしい言い回しになっていますが、馬券は常に、他の馬券購入者との戦いなので、心理的な要素が複雑に絡んできます。
(マツリダ予想より引用)



▼要するに、「そのレースの1番人気馬は、期待値が高いのか?それとも低いのか?

まずは、ここを判断しなければならないということ。


どうやって判断するのか?
その「期待値判断」に必要なのが、私がいつも言っている「武器」です。


代表的な武器は、「データ」「パドック」「血統」の、どれかだと、私は考えています。



▼これらの武器を磨いて、そのレースの1番人気の期待値を判断できるようにする。

もしくは、これらの武器を持っているサイトの情報を利用する。


いつも書いている通り、馬券で勝つには「武器」がないと無理。

なので、「自分で武器を磨く」か「他の人の武器を利用する」か、このどちらかが必要になるわけです。


闇雲に、なんとなくのカンで1番人気を買ったり、切ったりしていては、どんどんお金が減っていってしまいます。
(ブエナ経験談)



▼ということで本日は、競馬における1番人気馬について書いてみました。

馬券で勝てない人の特徴として、「極端すぎる」というのがあります。


× 1番人気は盲目的に切り捨てる

× 1番人気から絶対に買う


などですね。

ここまで読んでくださった方はお分かりかと思いますが、すべての1番人気を一緒くたにして馬券を構成してしまうと、長期的には、負ける確率が極めて高くなります。



▼馬券検討は、「1番人気の分析」から始まる。

そのレースにおいて、その1番人気馬は期待値が高いのか?それとも低いのか?

馬券検討は、まずここからスタートすると言っても過言ではないと、私ブエナは思う次第です。

ご参考まで。

ブエナが使っている競馬サイトを公開

▼競馬で勝つためには、馬券知識を増やすしかない。

私(ブエナ)が、馬券知識を増やすために学んだサイトは、

やっぱり⇒『マツリダ予想』です。




重賞レースの1番人気データ傾向

▼1番人気のデータ傾向についての考察を続けます。

ここでは、さらに具体的なデータを見てみます。


【重賞レースの1番人気データ】 2010~2016
949頭分析(ブエナ調べ)


平均
単勝回収率 73%

G1
単勝回収率 87%


はい。
最も多くの人が馬券を購入するG1レースでは、1番人気の期待値が高くなっています。

競馬の最高峰G1で1番人気になるような馬は、仕上がりもしっかりしているし、そのレースを狙っているので、安定感が増す印象です。



▼その一方で、G3の1番人気は、単勝回収率 69%しかない。

G3くらいだと、各馬の能力差があまりなく、1番人気でも圧倒的に強いというケースが少ない。

それでも重賞レースだと、初心者さんも参加してくるので、1番人気が売れるわけです。

その結果として、平均回収率よりも低い回収率になってしまうように思います。



▼なので、私(ブエナ)が重賞レースで意識している事は、

「G2~G3では1番人気の過信は禁物。G1だと比較的信頼しやすい」と考えています。

また、先ほども少し書きましたが、「ダートG1」だと1番人気の信頼度が高く、上記の集計期間だと、単勝回収率96%にもなるので、ダートG1では1番人気を軽視しない方が回収率は上げやすい気がします。



1番人気は、オッズで分類できる
さて、1番人気は、大きく2つに分類することができる。


①断然の1番人気

②混戦の1番人気



これらは、同じ1番人気ですが狙い方が違ってきます。



▼私ブエナの見解ですが、

「断然の1番人気馬は、期待値が高くても単複ではちょっと厳しい」ような気がする。

例えば、単勝1倍台の馬などは、どんなに期待値の高い馬に絞り込んだとしても、なかなか長期回収率をプラスまで持っていくことは難しい印象。



▼なぜ断然の1番人気馬は、プラスにしにくいのか?

それはおそらく、過剰人気の影響だと思われます。

人間の心理として、みんなが「絶対強い!」と言えば、そこに乗っかりたくなる。

みんなと同じ馬券を購入したくなるわけです。



▼その結果として、断然の1番人気馬は、能力以上に馬券が売れてしまう。

だから期待値が高い馬に絞り込んだとしても、単勝回収率95%くらいまでは持っていけても、プラスゾーンまで突き抜けるのが難しい感じ。



▼単勝で難しいなら、複勝だともっと難しいことになる。

だから私ブエナの感覚では、断然の1番人気馬は、単複では狙いにくいと感じるわけです。

ただし、「軸馬」としてならアリです。



低いオッズゾーンでは、オッズの歪みが小さく、利益を出しにくい
それから、断然の1番人気馬が利益を出しにくい理由として、

オッズが低すぎると、控除率の壁を越えられない」というものがあります。



▼馬券には控除率が設定されています。

控除率というのは、JRAの取り分。

平均で25%の控除率が設定されているわけです。



▼なので、普通に馬券購入していると、最低でもこの控除率の分だけ負けていくことになる。

初心者さんは、腕の差があるので、控除率以上に負けます。



▼なので、馬券で利益を出すためには、少なくとも、この控除率の壁を越えるような馬券構成にしなければならない。

そして、25%の控除率を超えるためには、「過小評価されている馬」を狙っていかなければならないわけです。



▼その際に、例えば単勝1倍台の馬。このような断然人気の馬を購入していては、控除率の壁を超えるのが難しくなると思うわけ。

「オッズの歪み」という考え方ですが、この歪みは、オッズ帯が高ければ高いほど大きく歪むわけです。



▼しかしながら、オッズ1倍台の馬の単勝では、なかなか25%以上の歪みを見つけることができない。

オッズの絶対値が小さいからです。

振り幅が小さい。

なので、断然人気の馬の単勝では、なかなか長期回収率をプラスにするのは難しいと思うわけです。



▼例えば、同じ1番人気でも、

①単勝1倍台の1番人気
②単勝2倍台の1番人気
③単勝3倍以上の1番人気


このように簡単に分類することができます。

そしてこの中で、最も利益を出しやすいのはどれか?



▼私ブエナの独断と偏見ですが、正解は③の「単勝3倍以上の1番人気」です。

なぜかというと、最もオッズが大きいからです。単純ですね。



▼上述したように、オッズの歪みは、オッズの数値が大きければ大きいほど、大きく歪むことになる。

従って、単勝1倍台の1番人気はめちゃくちゃ強いですが、オッズの歪みという観点から考えると、ほとんど歪まないわけです。

オッズに歪みがなければ、馬券で利益を出す事はできません。



単勝1.4倍以下の1番人気データ
単勝1.4倍以下の1番人気は、勝率65%・連対率81%・複勝率85%もあります。

これは、2015年から2020年までの重賞レースのデータです。

単勝回収率は84%、複勝回収率は91%になります。



▼どうでしょう。単勝1.4倍以下の1番人気馬は、めちゃくちゃ強いですよね。

連対率が81%ですから、このような断然人気の1番人気馬を外して、馬連を購入すれば、ほとんど的中しないということになります。



▼驚異的な勝率や連対率を誇る、断然の1番人気馬ですが、単勝回収率は84%と普通です。

なので、単勝1.4倍以下の1番人気の単勝を買い続けても、回収率は84%が限界ということになります。



1番人気で利益を出せるか?
ただ、競馬はここから裁量の余地があります。

つまり、先ほどから書いている通り、「期待値の低い断然人気馬をカットする」という作業を入れていくことによって、回収率を底上げすることができるわけですね。



▼ここからが問題で、断然の1番人気馬を狙う場合、どんなに期待値の高い馬だけを狙っても、なかなかプラス収支にならないという特徴があるわけです。

ここまで読んできたあなたは、もうその理由がわかると思います。

そう。断然の1番人気馬は、オッズの数値が小さいので、あまりオッズが歪まないんですね。



▼これを、単複ではなく、2連3連系の馬券に切り替えると、少し緩和されます。

つまり、「期待値の高い断然人気馬から、馬連や三連複で流す」という戦略であれば、断然人気馬からの馬券でも、単複よりは利益を出しやすくなるわけです。



▼ただそれでも、やはり断然人気馬からの馬券は、オッズがとにかく低いので、なかなか利益が出ません。

そこで、同じ1番人気馬でも、「単勝3倍以上の1番人気馬」を狙うことで、利益が出しやすくなります。

単複はもちろんのこと、馬連や三連複でも、単勝1倍台の1番人気から流すより、単勝3倍以上の1番人気から流した方が、はるかに利益を出しやすくなるわけです。


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