馬格(馬体重)と馬券の買い方~斤量との関係。データと回収率

馬格(馬体重)と馬券の買い方

▼『馬格・馬体の大きさと、馬の強さは関係ありますか?』

というご質問をいただいたので、本日は、馬格について、私(ブエナ)の独断と偏見で、考察してみたいと思います。

馬格

▼私(ブエナ)の経験則で書けば、

「競走馬の場合、馬体重が重くなるほど、それに比例して期待値も高くなる印象」

「特に、重賞レースやG1など、ハイレベルなレースになると、体が小さな馬は儲からない気がする」

「これらは平均的なデータの話であり、ディープインパクトなどは例外」

「あと、540キロを超える巨漢馬は、体が大きすぎて逆に期待値が下がる気がする」



ではこの件について、私なりに考察してみたいと思います。



▼まず、馬格(conformation)というのは、要するに、
「馬の体の大きさ」

という感じで認識しておいて問題ないかと思います。



▼競馬においては、「雄大な馬体」とか「立派な馬体」という表現がされるように、大きい馬は立派に見えるわけですね。

ディープインパクトやステイゴールドなど、小柄でも強かった馬ももちろんいますが、あくまでも確率の話。

平均的にみて、大きい馬と小さい馬では、どちらが馬券的に儲けやすいのか?



【馬体重データ】 2010~2016.3
特別戦
5810レース分析


◆馬体重439キロ以下(小さい馬)
単勝回収率 52%
複勝回収率 70%


◆馬体重480キロ以上(大きい馬)
単勝回収率 82%
複勝回収率 78%



はい。

平均的に見ると、やはり大きい馬の方が儲けやすいと言える。

小柄な馬は、馬群に包まれた時に、弾き飛ばす力がなかったり、何かと不利を受けやすいことも要因の1つかと思われます。



▼それともう一つ、重要なポイントがあります。

それは、

ハイレベルなレースになるほど、小柄な馬は不利になる

という傾向です。
(あくまで私ブエナの意見です)



◆馬体重439キロ以下(小さい馬)
重賞レース

単勝回収率 39%
複勝回収率 59%



はい。先ほどよりかなり下がってしまいましたね。

小柄な馬は、ハイレベルなレースになるほど、体の小ささがネックになってしまう。

重賞レースは、サラブレッドの中でも頂点を争うレースなので、やっぱり立派な馬格の馬の方が、いろいろと有利な材料が多いと思われます。



▼それともう一つ。

小柄な馬は、斤量が重くなると、期待値が下がる

という傾向にあります。


これは当然の話で、人間で言えば「10キロのダンベル」を持ち上げる時に、体重200キロの力士なら軽々と持ち上げますが、体重30キロの子供では、持ち上げる事は困難です。

サラブレッドにおいても、馬格が小さくなればなるほど、斤量が重く感じるわけです。
(あくまで私ブエナの見解です)



▼これはつまり「馬体重と斤量の比率・占める割合」という話になりますが、わかりにくいので、シンプルに書くと、

馬体重439キロ以下の馬は、斤量が54キロを超えると、回収率が悪化する(ブエナ調べ)


時期によっては、単勝回収率20~30%くらいまで下がることもあります。

やはり、馬格のない馬・馬体重が軽い馬・体が小さい馬というのは、競馬においては有利な材料にはならないと考えられます。

ただし上述の通り、ディープインパクト等の例外的なスターホースはいますが、平均的な回収率は低くなるという話です。



では逆に、どれくらいの馬体重の馬なら、競馬において有利になるのか?

◆馬体重520~539キロ(大型馬)

単勝回収率 95%
複勝回収率 82%



はい。
馬体重520~539キロの馬は、期待値が高い傾向にある印象です(特別戦)

さらにこんなデータも↓


◆馬体重520~539キロ(大型馬)
重賞レース

単勝回収率 103%
複勝回収率 79%



はい。
重賞レースで、馬体重520~539キロの馬の単勝を買い続ければ、過去5年では、プラスになったというデータです。

ただ、人気薄が勝って回収率を上げている面もあるので、盲信はできませんが、重賞レースで穴馬を探す場合に、

重賞レースで、馬体重520~539キロの穴馬」は、期待値が高くなりやすい。

逆に、

重賞レースで、馬体重439キロ以下の穴馬」は、期待値が低くなりやすい。



▼このような地道な基礎知識を頭に入れておくだけでも、その積み重ねによって、長期的な回収率は大きく変わってきます。

つまり、一つ一つの知識の積み重ねによって、長期的なお金の増減が決まってくるわけです。

これが馬券における「腕の差」だと、私ブエナは考えています。



▼さて、馬格(馬体重)の話に戻りましょう。

ほとんどの競馬ファンは、重賞レースも含めた特別戦(レース名がついているレース)を購入すると思うので、馬体重から考えると、


480キロ以上の馬を中心に考えると、それだけで回収率を上げやすくなる

ということになると、私は考えています。



▼あくまでも長期的な統計なので、短期的には、小さい馬が勝つことももちろんあります。

この時に、「やっぱり小さい馬が勝った!体重は関係ないんだ!」と、目先の結果で動揺してしまう人は、たぶん競馬では勝てません。


競馬で勝つためには、「長期的に期待値の高い馬」を狙い続けるしかない。

要するに、

「お買い得な馬を買い続ける」

「過小評価されている馬を買い続ける」


馬券で勝つには、これしかないと思うわけです。
(マツリダ予想より引用)



▼そう考えると、「馬格が大きい馬の方が圧倒的に儲かる」と、意識して馬券購入している人がどれくらいいるか?

私は、ほとんどいないと思います。

ほとんどの競馬ファンは、スポーツ新聞や競馬新聞の◎を見て、あまり考えずに馬券購入している。

だからこそ、しっかり考えている人は、馬券で利益を出すことができると思うわけです。



▼ということで本日は、馬格(馬体重)について、私ブエナの独断と偏見で書いてみました。

ハイレベルなレースになるほど、馬格が必要になる。

どんなスポーツでもそうですが、体が大きいほうが有利。


だから私は、

穴探しで迷ったら、馬格のある方を選ぶ

ことが多いですね。

ご参考まで。

ブエナが使っている競馬サイトを公開

▼競馬で勝つためには、馬券知識を増やすしかない。

私(ブエナ)が、馬券知識を増やすために学んだサイトは、

やっぱり⇒『マツリダ予想』です。




体が大きすぎる馬は、逆に期待値が低くなる?

▼馬格(馬体重)についての考察を続けます。

ここまで書いてきたとおり、競馬では、体が大きいほど儲かる馬である、と私ブエナは考えています。

ただ、「体が大きすぎる」のも、ちょっと問題なのです。



▼上述したデータでは、520~539キロの馬は、重賞レースでの回収率が高いと書きました。

では、540キロ以上の馬はどうなのか?


【馬体重540キロ以上】 重賞レース
2010~2016


単勝回収率 55%


はい。
539キロまでは、馬体重が増えれば増えるほど強くなっていく。

しかし、そこを頂点として、540キロからは反転します。

つまり、体が大きすぎると、今度は逆に弱くなってしまう。
(あくまで私ブエナの見解です)



▼540キロ以上の巨漢馬は、当たり負けしない優位性はありますが、エンジンのかかりが遅い。

車と同じで、ボディーの重さが加速力を失わせてしまう。

なので、あまりにも体が大きすぎると、瞬発力勝負に対応できなかったり、動きたい時に動けなかったりして、能力が発揮できないケースがあるのではないか?と思うわけ。



▼この傾向は、特にダートのレースで顕著に表れる印象です。

ダートの場合、スムーズに先行できないと、かなり不利。

しかし、540キロもある馬は、加速が悪いので後方に置かれてしまうことが多い。

その結果、ダートの重賞レースでは、540キロ以上の馬は、単勝回収率が32%とかになってしまうわけです。



▼とは言え、馬体重が540キロ以上の馬は、全体の数から見るとかなりのレアケースです。

そんなに体が大きい馬は滅多にいない。

だから、そのような巨漢馬は誤差として、無視してしまうというのも1つの手だと思います。



馬体重480キロがひとつの目安
私ブエナの場合は、基本的には、「馬体重480キロ以上」を1つの目安にしています。

480キロ以上あれば、期待値的には合格。

軸馬に迷った時や、ヒモの取捨に迷った時は、馬格だけで切ったり拾ったりすることもあります。



▼ですが、天皇賞やジャパンカップに出てくるような超一流馬は、ほとんどが立派な馬格です。

小さい馬の方が珍しい。

これは、小さい馬はそのクラスまで出世できないということを表しているとも言えるのでは?



牝馬と馬体重
私ブエナの感覚で、馬体重が比較的わかりやすいのは、「牝馬」です。

牝馬の場合、基本的には男馬より体が小さいので、立派な馬格の牝馬は探しやすい印象。



▼例えば、2017年のオークス。

18頭フルゲートでしたが、牝馬のレースらしく、460キロに満たない小柄な馬が10頭。

で、上位を占めたのは、ソウルスターリング474キロ、アドマイヤミヤビ476キロなどの、しっかりとした馬体の馬でした。

毎回このような分かりやすい結果になるわけではありませんが、長期的にはやはり体が大きい馬の方が、期待値は高くなりやすいと思うわけです。



▼牝馬の場合、精神面が繊細なだけに、牡馬よりも馬体重による影響が強く出やすい気もします。

例えば、

重賞レース
牝馬
2010~2018.9


馬体重420~439キロ
単勝回収率34%
複勝回収率53%


馬体重520~539キロ
単勝回収率87%
複勝回収率148%



はい。
上記のデータでは、馬体重が100キロも違う、女馬のデータを比較してみました。

回収率が全然違いますね。



▼このように、小柄な牝馬は、重賞レースでなかなか回収率を上げにくい傾向にあると思うわけです。

逆に、牝馬なのに体が大きい馬は、重賞レースで活躍しやすい傾向にある。

まぁ、牝馬であまり体が大きい馬もいないんですが、傾向としてはそのような感じになります。



▼ちなみに、具体的なレースを考えてみると、2015年のヴィクトリアマイル。

これは有名なレースで、三連単2000万馬券が出たレースです。

このレースの馬体重を見てみると、


1着ストレイトガール(460キロ)
2着ケイアイエレガント(530キロ)
3着ミナレット(482キロ)



はい。
2~3着に大穴が来たわけですが、その2頭はどちらも、牝馬にしては立派な馬格の馬だったわけですね。



▼では次に、データ範囲を更新して分析してみましょう。


重賞レース。馬体重データ】2015~2020年

420~439キロ⇒単勝回収率26%・複勝回収率51%

540キロ以上⇒単勝回収率79%・複勝回収率97%



はい。
体の小さな馬と、体の大きな馬で比較してみました。



▼先程のデータ範囲では、馬体重540キロ以上は期待値が下がり気味だったんですが、今回は上昇しています。

ただ、サンプル数が169頭しかいないので、まだ誤差の範囲を拾っている印象です。

それでも、体が小さな馬との差は歴然ですね。



▼連対率で見ると、420~439キロは、連対率10%しかないのに対し、540キロ以上は連対率21%もあります。

倍以上も差があるとなると、やはり馬体重は軽視できないと言えます。



▼連対率に関しては、基本的には馬体重が重くなればなるほど、連対率も高くなっていきます。


重賞レース。馬体重別の連対率データ】2015~2020年

5.0%(連対率)
5.6%
10.2%
13.2%
13.7%
14.2%
13.7%
16.0%
20.7%


(※下に行くほど馬体重が重くなる)


はい。
馬体重別に、連対率を並べてみると一目瞭然ですね。



▼一番上が、399キロ以下です。

一番下が、540キロ以上となります。

その差を比較してみると、連対率で4倍以上の差があることがわかります。



▼軽量馬が負けたレースのサンプルを見てみましょう。

例えば、「ビッシュ」という牝馬。

馬体重は410キロ前後でした。

ビッシュは、3歳のフローラステークスで1番人気でしたが5着に負けます。

秋の紫苑ステークスを勝って、秋華賞でも1番人気に推されましたが、10着惨敗。

このあとも、ずっと2~4番人気の上位人気になっていましたが、全て馬券圏外で引退となりました。



▼ビッシュは能力の高い馬でしたが、体の小ささがネックになってしまった印象です。

もしビッシュの体重が500キロあったら?

その競走成績は、また全然違うものになっていたと思われます。



▼このように、競走馬の場合、「能力が同じなら、馬体重が大きいほうが有利」という傾向があります。

競馬はスポーツなので、人間のスポーツと同じように、身体的に恵まれている馬の方が、活躍しやすいわけですね。

特に、人気馬から軸馬を選ぶ場合は、「迷ったら馬体重の重い方を選ぶ」というルールを設定しておくだけで、長期回収率は高くなりやすいと思います。


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