短距離で強い血統・長距離で強い血統~なぜ血統だけでは勝てないか?回収率。特徴

血統だけで勝てるか?

▼「競馬は血統のゲームなので、血統を勉強していますが、なかなか勝てません」

というご質問をいただいたので、本日は、血統と馬券について書いてみたいと思います。

DNA



▼私(ブエナ)の経験則で書けば、

「短距離血統と言えば、サクラバクシンオー。確かに短距離では最多勝利だが、有名すぎて期待値は高くない印象」

「特に、1200m重賞でサクラバクシンオー産駒は人気になりがちだが、回収率は意外と低いと感じる」

「1200m重賞で最近、回収率が高いのは、ディープインパクト産駒・アドマイヤムーン産駒」

「逆に、長距離血統を考える場合は、ディープインパクト産駒の期待値が低いことがポイントになると思う」

「2500m以上の長距離では、ディープインパクト産駒の勝率が低くなるので、その分、ステイゴールドやハーツクライの産駒が狙い目になる印象」



ではこの件について、私なりに考察してみたいと思います。



▼具体的なデータを見る前に、血統データの注意点を、少しだけ書いてみたいと思います。

競馬はブラッドスポーツ。つまり、血統のゲームであり、ご質問者さんの意図はよくわかります。

人間でも馬でも、DNA・遺伝子による「適性」は、厳然と存在するものであり、血統がレース結果に及ぼす影響は、多大なものがあります。



▼そのような前提条件を踏まえた上で、私はあえて「血統で馬券は買わない」というスタイルです。

正確に言えば、「血統だけでは判断しない

なぜなら、多くの場合、「血統すら、既にオッズに組み込まれているから」です。
(あくまで私ブエナの意見です)



▼当ブログで、一貫して語っているように、どんなに優位性があるロジックであっても、

「そのロジックが、すでにオッズに組み込まれていたら無意味」

だと思う。


私たちの目的は、馬券を当てることではなく、馬券で利益を出すことです。

利益を出すためには、「他の人が買う馬券の裏をかく必要がある」わけです。
(マツリダ予想より引用)



▼さて、それでは具体的なデータも見てみましょう。


【芝1200mデータ】 中央特別戦
2010~2016
4241頭分析(ブエナ調べ)


サクラバクシンオー産駒
単勝回収率 81%
複勝回収率 61%


はい。
スプリント戦では、サクラバクシンオー産駒が最多勝です。

これは誰でも知っている。

ただ、その回収率は、あまり高くない印象。



▼上記のデータから、さらに「重賞レース」に絞り込んでいくと、

サクラバクシンオー産駒
1200m重賞レース

単勝回収率 36%
複勝回収率 42%


はい。
これは厳しい。

サクラバクシンオー産駒は、短距離戦では圧倒的に強いイメージですが、それはすでにオッズに反映されている印象です。



▼サクラバクシンオー産駒は、短距離戦では確かに強い。

ただ、過剰人気になるので、あまり儲からないとも言える。
(あくまで私ブエナの見解です)



▼まあ重賞レースに関しては、サンプル数が少ないのであまり確信はありません。

が、短距離戦の期待値を考えるなら、サクラバクシンオー産駒より、クロフネ産駒やアドマイヤムーン産駒を、私ブエナは狙っていくことが多いです。



▼次に、長距離戦の血統データも見てみます。


【芝2500m以上データ】 中央特別戦
2010~2016
1515頭分析(ブエナ調べ)


ディープインパクト産駒
単勝回収率 54%
複勝回収率 64%


はい。
長距離戦では、ディープインパクト産駒の取捨がポイントになってくると思う。

1600~2000mくらいでのディープインパクト産駒の信頼度はかなり高いですが、2500mを超えてくると、上述したように期待値が下がってくる印象です。



▼それに対して、

キングカメハメハ産駒
単勝回収率 316%

ネオユニヴァース産駒
単勝回収率 101%


このように、ディープインパクト産駒の期待値が下がる分、おいしい種牡馬が生まれてくるのも、長距離戦の特徴かなと思います。



▼大切な事は、単純にその距離で強い種牡馬を狙うのではなく、過剰人気や過小評価を織り込んだ期待値分析を併用すること。

どんなにその距離で強い血統であっても、オッズが過剰人気なら、絶対に利益を出すことはできないと思うからです。



▼ということで本日は、血統で回収率を上昇させる方法について、私ブエナの独断と偏見で書いてみました。

血統データで回収率を上昇させるためには、血統だけを見るのではなく、「血統を詳細に分析してみる」という作業が必要になると思います。


確かに、データとして、

「この条件は、この種牡馬が強い」というのはあるんですが、それをさらに細かく分析していくと、

「この条件は、この種牡馬が強いが、その中での特定の条件では弱い」というケースが、出てくるわけです。



▼それと大切な事は、「なるべく他の人が注目していないデータを使うこと

先ほど、例に出したような、「芝の1200メートルで強い種牡馬」とか、そんなベタな調べ方では、あまり優位性がないと思うわけです。

上述したように、「そこからもう一歩、踏み込む」ことで、回収率が上がるようになってくる。



▼長期的に勝ち続けたいなら、データはなるべく細かく、他の人が注目しない部分に注目する。

これが、血統で勝ち続けるための1つのポイントになるのではないかと、私ブエナは考えています。

ご参考まで。

ブエナが使っている競馬サイトを公開

▼競馬で勝つためには、馬券知識を増やすしかない。

私(ブエナ)が、馬券知識を増やすために学んだサイトは、

やっぱり⇒『マツリダ予想』です。




詳細な血統データと注意点

▼血統で馬券を当てる事は、それほど難しくありません。

有料の競馬ソフトなどを使うことで、その条件で儲かる馬を簡単に調べることができます。



▼例えば、「過去3年 芝1200メートル」

100レース以上のサンプル数に絞った場合、単勝を買い続けて儲かる種牡馬は、

デュランダル
アドマイヤジャパン
ファルブラヴ
フレンチデピュティ


このあたり。

この4頭は、芝1200メートルで単勝を買い続ければ、回収率150%以上になるわけです。

(注:ハイレベルなクラスに限定していくと、儲かる種牡馬は全然違ってきますが。)



▼しかし、私ブエナはこのような馬券の買い方はほとんどしません。

それはなぜか?

「簡単に調べられるデータは、簡単にその優位性を失うから」です。



▼つまり、データとして高回収率が判明した時点で、みんなそれを狙うわけです。

その結果、少しずつオッズが下がっていき、少しずつ儲からなくなっていくケースが多いと、私ブエナは感じます。



▼ちなみに、長距離のデータも見てみましょう。

芝2400メートル以上のレースで、回収率が高い種牡馬は、

オペラハウス
キングカメハメハ


この2つは、芝の2400メートル以上のレースで、単勝馬券を買い続ければ、回収率200%を超えるわけです。



▼しかし、それはあくまでも、「過去3年間の話」

この先の未来を保証している訳ではない。

だから私は、血統データ「だけ」では、馬券は買わないということです。



▼「血統だけでは馬券は買わない」というのは、

血統データをさらに深く分析して、期待値を推察する

という意味です。


当ブログでいつも書いている通り、「馬券は、期待値の高い部分だけを狙わないと、なかなか長期回収率をプラスにできない」と、思うわけです。


血統データも同様で、「この条件はこの種牡馬」みたいな単純な考え方ではなく、もう1歩踏み込んでみると、長期回収率を向上させることができるような気がします。



▼では、具体的なデータを、もう一度見てみましょう。

今回は、先ほどと少し変えて、「特別戦」に絞ってみます。


【血統データ(長距離)】 2010~2015
特別戦
630レース分析


◆芝2200以上

キングカメハメハ産駒
単勝回収率151%


グラスワンダー産駒
単勝回収率238%


ダイワメジャー産駒
単勝回収率242%



はい。
今回は、「特別戦」に絞っているため、「ハイレベルな長距離戦で、期待値が高い馬」というイメージで、抽出できていると思います。

逆に、「低レベルな長距離戦で強い種牡馬」も、存在するわけで、実際に馬券を構成する時は、レースレベルと血統データを融合させた方が、長期回収率は上げやすいと、私ブエナは考えています。



【血統データ(短距離)】 2010~2015
特別戦
744レース分析


◆芝1200m

ネオユニヴァース産駒
単勝回収率191%


ルールオブロー産駒
単勝回収率668%


キングヘイロー産駒
単勝回収率115%



はい。
上記のデータは、「ハイレベルな短距離戦で期待値が高い種牡馬」というイメージですね。

私が考える「期待値」とは、「人気薄でも激走しやすい馬」という感じで認識しています。
(あくまで私ブエナの意見です)



▼人気で堅実に走る馬は、「軸馬」としては使えますが、回収率を上げるためには、やはり「人気薄での期待値」が、必要不可欠だと私は考えています。

上述したデータでは、「レベルの高い長距離戦」と「レベルの低い長距離戦」で、狙える種牡馬が違ってくることを分析してみましたが、同様のケースが、あちこちで散見されるわけです。



▼では次に、短距離で強い血統も見てみます。

2007年から、2017年9月までの10年間。
1200mの重賞レース限定です。


サクラバクシンオー産駒
複勝回収率54%

クロフネ産駒
複勝回収率133%


はい。
過去10年の「1200mの重賞レース」

ここではあえて、「複勝回収率」に注目してみました。



▼勝ち星では、サクラバクシンオー産駒の方が多い。

しかし複勝回収率では、クロフネ産駒の圧勝。

これはオッズ的な過剰人気に加えて、大舞台での勝負根性という面も出ている印象です。



▼サンプル数はあまり多くありませんが、これだけを見ても、

「1200mの重賞レースで、軸にするならクロフネ産駒」かなと。



▼単純な勝利数だけで見れば、「やっぱり短距離はサクラバクシンオー産駒だ!」という結論になるわけですが、回収率を見ると、答えは全然違ってくる。

複勝回収率は、三連系の軸には重要な数値です。

これが133%というのは、非常に優秀。

過去10年。1200mの重賞レースでクロフネ産駒から三連複を購入すれば、回収率が高くなっていたということになります。



▼さて、ここまで血統データについて、いろいろと見てきました。

種牡馬に関して、いつも調べていて思うのが、「サンプル数不足になりやすい」という部分です。
(マツリダ予想より引用)



▼サンプル数不足、つまりデータとして有効な「n数」が確保しにくいわけです。

競馬における種牡馬というのは、かなりの数、存在しています。

なので例えば、「芝1200m重賞レース」のデータを調べたとする。

2015年~2018年8月までで調べてみても、最多勝がディープインパクト産駒の7勝です。

全部で44レースしかないので仕方ない部分があります。



▼1つでも勝っている種牡馬が、25頭しかいない。

これでは、ほとんどデータとしての有効性がありません。

たった1勝で、単勝回収率1470%のシスターミニスター産駒を見ても、それがデータとして有効なのか、単なる偶然なのかがわからないわけです。



▼血統からのアプローチの最大の弱点が、この「サンプル数不足」だと、私ブエナは考えています。

例えば、先程の「芝1200m重賞レース」では、ディープインパクト産駒の単勝回収率は135%なんですが、これはアレスバローズの2勝で一気に回収率を引き上げている部分があるんですね。

だからデータとして有効かどうかが判断できないわけです。



短距離で強い血統・長距離で強い血統
では次に、本日のテーマに戻って、距離別に強い血統を考えてみましょう。


重賞レース1200~1400m】2010~2020年

ディープインパクト産駒⇒勝率11%・単勝回収率81%

サクラバクシンオー産駒⇒勝率6%・単勝回収率65%

ダイワメジャー産駒⇒勝率7%・単勝回収率80%

キングカメハメハ産駒⇒勝率8%・単勝回収率58%

アドマイヤムーン産駒⇒勝率9%・単勝回収率73%

クロフネ産駒⇒勝率8%・単勝回収率50%



はい。
過去10年間の短距離の重賞レースで、勝ち星が多い種牡馬は上記の通りです。



▼まずはディープインパクト産駒

どんな距離でも安定して能力を発揮できる血統。

短距離戦でも最も勝ち星が多く、回収率も、単勝回収率81%・複勝回収率82%と安定感抜群です。

勝率・連対率・複勝率を見てもトップなので、短距離戦での馬券の軸は、ディープインパクト産駒が有力でしょう。



▼次に勝ち星が多いのが、サクラバクシンオー産駒

スピード抜群の血統で、短距離といえばサクラバクシンオー産駒というイメージがある。

ただ、勝ち星は多いんですが、回収率が低い。

単勝回収率65%・複勝回収率56%と、儲からない感じになっています。

サクラバクシンオー産駒は、軽快なスピードはあるんですが、大舞台での勝負根性という面では、少し足りない印象。

出走頭数が一番多いので、勝ち星は多くなっていますが、勝率は低く、短距離重賞で儲かるかと言われると、少し疑問です。



▼次に勝ち星が多いのが、ダイワメジャー産駒

ダイワメジャー産駒は、短距離戦では期待値が高いですね。

単勝回収率80%・複勝回収率87%と、ディープインパクト産駒を上回る回収率を残しています。

勝率は7%と平凡ですが、単勝の平均配当は、1152円とかなり高く、人気薄で狙っていくと面白い血統になっています。

短距離重賞レースでは、軸をディープインパクト産駒にして、ヒモでダイワメジャー産駒を狙っていくと、好配当が引っかかりやすい印象です。



▼具体的な例を見てみましょう。

2019年の阪神カップ

ここは、1400メートルの短距離重賞レースで、勝ったのは、1番人気のディープインパクト産駒グランアレグリア。

そして3着に、10番人気のダイワメジャー産駒、メイショウショウブが入りました。

ここは、先ほど書いたように、ディープインパクト産駒とダイワメジャー産駒の組み合わせで、高配当が取れたレースになっています。


馬券収支が向上するサイトランキング

馬券で勝つには、馬券知識を増やすしかない。
ちなみに、私(ブエナ)が馬券知識を学んだのは、
  ↓
このユニークなサイトです。


その他、馬券に役立つ情報ランキングは、こちらにまとめました。
  ↓
無料だけど使える競馬情報ランキング